サンウソメインのONE PIECE二次創作ブログです。
ご無沙汰しておりますm(_ _)m
一年近く更新サボっておりました←
その間にも来て下さったり拍手して下さったりありがとうございます。
久々にサンウソを書きたくなったので、リハビリがてらちょっと書いてみたのですが、
一日遅れましたorz
これ以上遅くなるのはどうかと思って急いで書いたので雑だと思います←
2年前でサニー号でのお話。
日本ではお互いの写真が入ったフォトフレームを贈りあうそうです。
昼食の後片付けが終わり、洗い物の手伝いをしてくれたウソップに茶でも出そうとサンジが声をかけようとした時。
「サササササンジっ!!これやる!!!!じゃっ!そういうことで!!」
朝から落ち着きの無かったウソップが、真っ赤な顔してサンジに謎の包みを押し付けダッシュで逃げた。
「な、なんだこれ・・・?」
ウソップの勢いに呆然としつつ、少しよれた包みを開ける。
「ネクタイ・・・?」
中から出てきたのは、青地に1本水色の縦ラインが入ったネクタイ。
ラインはセンターより左側に引かれていて、そのライン上、ブレイドの真ん中辺りにラインストーンが3つあしらわれている。
かなりきちんとした物で、いくら手先が器用とはいえウソップが作った物ではないだろう。
と言うことは、数日前に立ち寄った島でわざわざ買ったのだろうが、サンジには贈り物をされる心当たりが全く無い。
いや、恋人にプレゼントするのに理由はいらないと個人的には思っている。
しかしウソップはそうではなく、記念日くらいにしかプレゼントなどもらったことがない。
絵だとかアヒルの刺繍入りの布巾だとか、手作りのちょっとしたものならちょいちょい貰うが、これらはウソップにとって仲間へのプレゼントであって、恋人へのプレゼントというニュアンスは薄い。
だがサンジの手の中にあるそれは、貴重なお小遣いからわざわざ買って、しかもあんなに顔を赤くして渡したのだから、恋人としてのプレゼントであることは間違いない。
「そうだ、それは絶対間違いねェ、けど」
繰り返すが、サンジにはウソップから恋人へのプレゼントを贈られる理由が、本当に思いつかない。
もしかしたら、似合いそうだからなんて嬉しい理由で衝動的に買ったのかも知れないとも考えたが、それなら買ってすぐ渡すだろう。
「やっぱり、今日な事に意味があるのか…?」
センスの良いネクタイを眺めてうんうん唸っていると、キッチンの扉がそっと開いた。
「コーヒー頂けるかしら?」
「あぁ、ロビンちゅゎ~ん!!すぐに淹れるからちょっと待っててね~」
持っていたネクタイをカウンターに置いてくねくねしながら準備を始めるサンジに、ロビンはくすりと笑うとカウンター席に腰掛け、置かれたネクタイに目を留めた。
「ステキなネクタイね」
「へ!?あ、あぁ、うん。ありがとうロビンちゃん」
嬉しそうに、しかしどこか困ったように笑うサンジに、ロビンは驚いた様に少し目を見開いた。
「ロビンちゃん?どうかしたかい??」
「いえ、少し意外で・・・」
ロビンは視線を逸らして考え込むと、すぐ席を立つ。
「ごめんなさい。すぐに戻るから、少しだけ待っててもらえるかしら?」
「ロビンちゃんのためならいつまでも待つよ~!」
メロメロするサンジにもう一度謝ると、ロビンはキッチンから出て行った。
その後姿を見送り、扉が閉まってからネクタイを手に取る。
正直嬉しい。
自慢して回りたいくらい嬉しいのだが、貰う理由に心当たりが無い事が引っかかってしょうがない。
「あーっ!手放しに喜べねェのがクソ勿体ねェっ!」
タバコを噛み締めネクタイを睨みつけるが、答えが出るはずも無く。
ため息と一緒にゆっくりと紫煙を吐き出すと、ネクタイを置いてコーヒーの準備に取り掛かった。
「待たせてしまってごめんなさい」
戻ってきたロビンは、その手に一冊の本を持っていた。
「おかえりロビンちゃーん!!ちょうどコーヒーが入ったところだよ~!!」
ロビンが先程と同じ席に座ると、透かさずサンジがコーヒーを出す。
「どうぞ」
「ありがとう、頂くわ」
にっこり微笑むとカップを手に取り口をつける。
一口飲むと、そっとカップを置いた。
「この本、読んでみない?」
差し出されたのは、今しがたロビンが持ってきた本。
「少し前。そうね、島に着く前日だったかしら。ウソップが読んでいたの」
その一言に、サンジは悟った。
彼女は今日のウソップの行動の真相を知っている。
そして、その答えを知らないサンジに救いの手を差し伸べてくれているのだと。
「・・・じゃあ、お言葉に甘えて少し借りるよ」
困ったように笑うサンジに本を渡すと、ロビンはカップを持って立ち上がる。
「残りは下で飲む事にするわ」
「だったら、おれが・・・!?」
コーヒーを運ぶよ、と言い出そうとしたサンジをハナハナの能力で制し、よい一日を、なんて言葉を残してロビンはキッチンを後にした。
「ちょっと待て」
夕食の後片付けが終わり、早々に立ち去ろうとしたウソップの腕を捕まえて、イスに座らせた。
「いいって言うまで目つぶってろ」
「へ?な、なんで??」
ほんのり頬を赤くして落ち着き無く視線を彷徨わせている様子から、恥ずかしがっているだけだというのは予想がつくが、ネクタイを貰って以降自分との接触が最小限になっているのはいただけない。
よってサンジは、少々機嫌が悪かった。
「いいから言う通りにしろオロスぞ」
「わ、ワカリマシタ」
ギロリと睨まれ、ウソップは素直に目を閉じる。
その間に、真新しいネクタイを素早く締めた。
「いいぞ」
ウソップが目を開くと、昼に渡したネクタイを締めたサンジ。
「それ・・・」
「おう、ありがとな」
「ど、どういたしまして」
嬉しそうに、恥ずかしそうにチラチラとサンジを見るウソップにサンジは満足気な笑みを浮かべる。
「それで、だ。おれも用意したから、受け取れ」
そう言って冷蔵庫から出したのは、バラの形のチョコレート。
「うわぁ!すげぇ!!」
造詣の美しさに、ウソップの目がキラキラ輝く。
「一応言っておくが、レディ扱いしてる訳じゃねェからな」
男性にはシャツかネクタイ。
女性には花かチョコレート。
本にはそう記してあったが、生憎、海の上に服屋は無いし、作れるほど器用でもなければ時間も無い。
そもそも自分は仕立て屋じゃなくてコックだ。
「分かってるって。ありがとな!サンジ」
屈託無く笑うウソップに、つられてサンジも笑う。
「ネクタイ、クソ嬉しかったぜ」
「お、おれも、すげぇ嬉しい」
チョコレートのバラが入った器を、大事そうに両手で胸に抱き寄せた真っ赤なウソップに、サンジは噛み付くようなキスをした。
『恋人の日』
PR
この記事にコメントする
ブログ内検索
P R
カウンター