サンウソメインのONE PIECE二次創作ブログです。
ウソップとブルックの話。
ですが、ぬるいサン←ウソです。
あとは、カヤのお話もちょこっと。
短いお話な上に雑です←
そして!!
拍手ぽちぽちありがとうございますm(_ _)m
本当に嬉しい限りです。
更新ペースが週一に落ち着いてきてますが、できればもうちょっとペースアップしたいと思ってます。
測量室の本棚には船長以外のクルーの本が納められているが、一部、本じゃないものも納められている。
「こちらに描いてあるお魚はなんですか?」
「おう!これは、おれ様がこのゴーグルと運命的な出会いを果たした時に・・・」
測量室の一角で、ウソップとブルックが本棚に納めていたスケッチブックを広げていた。
このスケッチブックの持ち主は言わずもがなウソップで、余白が無くなったものがこの本棚に納められている。
仲間になったばかりのブルックに今までの話をするのに丁度良いということで、測量室での冒険譚披露となったのである。
「ちょっと、集中できないからあんまりうるさくしないでよね」
「おう!わかったよナミ」
「わかりました」
航海日誌をつけているナミに注意されて、ウソップとブルックは軽く返事をした。
「オヤ、お美しいお嬢さんですね~」
描かれているのは、カーテンの揺れる窓から微笑んで小さく手を振る、透けるような白い肌に綺麗な金髪の女性。
いかにも深窓の令嬢といった風情だ。
「ああ、カヤって言ってな、おれのいた村に住んでんだ。メリーをくれたのはカヤなんだぜ」
「こちらの大きな羊ちゃんですね、ヨホホ」
ブルックの指差す先にはメリーが描かれたスケッチブック。
順番など関係なく片っ端から開いては話をしていたので、何冊もの開きっぱなしのスケッチブックが床に広げられている。
「大切にされていたんですね」
「そりゃあ、メリーだっておれたちの仲間なんだから、大切にするのは当たり前だろ?」
「いえ、そうではなくて。カヤさんですよ」
「え、カヤ??」
「はい。絵のタッチがとても柔らかいですし、仕上がりもとても丁寧です。だから、ウソップさんにとってとても大切なお嬢さんなのかと」
「いや、カヤは、なんというか。・・・・おれはただ、元気になって欲しかっただけだし」
色々考えを巡らせるが、明確な言葉は出てこなくて。
「・・・まぁ、確かにおれにとって、大切な人だよ。カヤは」
ウソップは懐かしそうにカヤの絵を見つめながら言った。
「あの、ウソップさん」
「ん?なんだ・・・?」
「もし、このカヤさんにお会いする事ありましたら・・・」
スケッチブックに描かれたカヤをじっと見つめるブルック。
「パンツ、見せて貰ってもよろしいでしょうか?」
「ダメに決まってんだろっ!!ってかこの流れでよく言えたなオイ!!」
「あ、やっぱりダメですか。ヨホホホ!!」
「うるっさい!!」
ごいん!!
最初の忠告を忘れ散々騒いだ二人に、ナミが容赦なくゲンコツをお見舞いした。
そしてビシっと突きつける。
「今度騒いだら罰金だから!」
「「はい、スイマセン」」
お怒りのナミが席に着いたところで、測量室のドアが開いた。
「んナミすわーん!入れたての紅茶とお茶菓子を持ってきたよー!」
差し入れに気分を良くしたナミは、ついさっきの怒りが嘘の様にご機嫌な笑顔を浮かべる
「ありがと、サンジくん。そこに置いといて」
「はーい」
その笑顔にメロメロしながら皿やポットを置くサンジを、じっと見つめるウソップ。
「ああ、なるほど!」
それを見てブルックが大きくうなずいた。
「ん?どうしたブルック?」
「ウソップさんは金髪の方がお好きなのですね」
「は?」
「へ?」
ブルックの言葉にウソップとサンジが同時に声をあげた。
「だって、ウソップさんはサンジさんの事、特別な意味でお好きでしょう?」
「な!なななななな!!!」
突然の事にウソップは動揺してしまって顔が真っ赤だ。
「お!おま、ブルック!!突然なんて恐ろしい事を言い出すんだ!?」
女性至上主義のサンジを恋愛対象として好きだなんてバレた日には、蹴り飛ばされて海の藻屑にされる!!
と思い、今まで気持ちを隠していたウソップは、予想外の人物に思わぬ形でバラされて相当焦っていた。
「おい、テメェ」
「ヒィ!!」
地を這うようなサンジの声に、ウソップは思わず涙目になって体を強張らせる。
当のサンジの表情は、ウソップからは背中しか見えないので分からない。
「本当におれの事好きなのか」
「や、やだなぁサンジくん。そんな訳ない・・・」
「今ウソ吐いたら蹴りコロス」
「・・・・・」
それ、結局おれ死ぬってことデスヨネ。
と、ウソップは冷や汗を流しながら心の中で呟くも、それを口にすることはできず立ち尽くしていた。
ただ勝手に好きだと思っていただけで、伝えるなんて事露ほども考えていなかったウソップは、近い未来に脅えつつもただただ戸惑うばかり。
「いや、あの、そのぅ・・・・」
しかしサンジの沈黙に耐えかねて、覚悟を決める。
「・・・・・・・・・・・す、好き、デス」
サンジはその言葉が発せられた直後に振り返り、勢い良くウソップに近づく。
しかしその表情は俯いているので前髪に隠れてしまい、ウソップにはわからない。
「おおおお!い、言っとくけどなぁっ!勝手に思ってただけで、わざわざ言うつもりなんてこれっぽっちも無かったんだからな!!べべべ別に何も望んでねェし!とにかくゴメンナサイ!」
ウソップが頭を下げると、手首をギュッと掴まれた。
「ウソップ、ちょっとツラ貸せ」
サンジの声に恐る恐る顔を上げれば、目つきは凶悪なのにその頬は赤くて。
「え・・・??」
あっけに取られたウソップはサンジに引っ張られるまま部屋を出て行った。
「あいつら、途中からこの部屋に私たちもいるってこと完全に忘れてたわよね」
二人のいなくなった測量室で、ナミは呆れ気味に呟いた。
「ワタクシ、てっきりお二人は恋人なのだと思っていたのですが」
「まぁ、そんな様なもんよ?」
ナミは肩を竦めると、湯気のたつ紅茶を口元に運ぶ。
「たとえお互いだけが片思いだと思ってたとしても、二人でいる時にバカップルオーラ出てたら恋人みたいなもんでしょ?」
「確かに、周囲の認識としてはそうなりますねぇ・・・」
ブルックの見つめるスケッチブックには、まだブルックの見た事の無い顔で笑うサンジが描かれていた。
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